Quantcast
Channel: フヂイ エンヂニアリングの 自動車造りな日々
Viewing all 69 articles
Browse latest View live

ルーチェのレストア 8月7日

$
0
0

イメージ 1


先日の続きです。
室内の塗装が終わったところで、さっそく津の木崎内装という内装屋さんにルーチェを運んで、レザートップと屋根裏の内張り、床のカーペットの製作に取り掛かって頂きます。

イメージ 2



先に持ち込んで作業進めて頂いていたシートも完成していました。
いい感じです。

イメージ 3


イメージ 4



工場に帰って次はミッション。
オイル漏れにホコリが付着して悲惨な状態になっていたので、まずは大掃除。

イメージ 5



スチームして大雑把な汚れを落としたら後はひたすらワイヤーブラシとスコッチブライトでゴシゴシ。
根気が全てです。

イメージ 6



二人掛かりで1時間半、キレイになりました。

イメージ 7



キレイになったら、やっと分解作業スタートです。

イメージ 8


今回は、オーバーホールではなく、ギヤやシンクロ、ベアリングの状態確認が目的です。

これからバラしますので、また画像をアップしますね。


フヂイ エンヂニアリング
http://fujii-engineering.com

VITAのカウル復元

$
0
0
クラブマン耐久の激戦で割れたVITAのカウル。

イメージ 1



裏から補強のFRPを積層して、最後はパテで仕上げてしまえば簡単なもんですが、このカウルは3シーズン使うウチに何回も修理して重くなってきたので、この機会に新品の顔面を移植することにしました。

まずは、割れた部位を裏からFRP積層して、表面はパテでキレイに仕上げます。

イメージ 2



次は離型剤を塗布して、型用ゲルコートをペイント。
ゲルコートが硬化したらFRPを積層して型が完成。

イメージ 3



イメージ 4



1晩寝かせて脱型して、次はカウル本体の損傷部位を切除します。
そして、カウル本体をメス型にセットして、その型にFRP積層したら、あら不思議!顔面が新品に!

イメージ 5



最後に全体を薄くゲルコートでペイントしてカウルのリビルド完了!

イメージ 6



FRPは、チクチクしたり臭かったり、敬遠されがちな材料ですが、使いこなせば、色んなモノが作れて本当に面白いですよ。

FRP製品の修理、再生、新作等お気軽にご相談ください。

フヂイ エンヂニアリング
http://fujii-engineering.com

VITAのカウル復元

$
0
0
クラブマン耐久の激戦で割れたVITAのカウル。

イメージ 1



裏から補強のFRPを積層して、最後はパテで仕上げてしまえば簡単なもんですが、このカウルは3シーズン使うウチに何回も修理して重くなってきたので、この機会に新品の顔面を移植することにしました。

まずは、割れた部位を裏からFRP積層して、表面はパテでキレイに仕上げます。

イメージ 2



次は離型剤を塗布して、型用ゲルコートをペイント。
ゲルコートが硬化したらFRPを積層して型が完成。

イメージ 3



イメージ 4



1晩寝かせて脱型して、次はカウル本体の損傷部位を切除します。
そして、カウル本体をメス型にセットして、その型にFRP積層したら、あら不思議!顔面が新品に!

イメージ 5



最後に全体を薄くゲルコートでペイントしてカウルのリビルド完了!

イメージ 6



FRPは、チクチクしたり臭かったり、敬遠されがちな材料ですが、使いこなせば、色んなモノが作れて本当に面白いですよ。

FRP製品の修理、再生、新作等お気軽にご相談ください。

フヂイ エンヂニアリング
http://fujii-engineering.com

マクランサ製作記.1

$
0
0
昨年の年末だったと記憶していますが、突然に童夢の林さんから電話をいただきまして、
「ちょっと作りたいクルマがあるんやけど、米原まで来やんか」
はい喜んで!
クルマ作りの話なら、米原でもマレーシアでもスリランカでも、何処へでも行きますよ。

馳せ参じて、お話をお伺いしますと、その計画は「マクランサ復刻」というものでした。
わお、面白そう!ゼヒやります!!
と2つ返事したものの、当時、マクランサがどんなクルマなのかよく知らなかったので帰ってから猛勉強しました。

1967年当初の計画では、FRPバスタブに前後サブフレームを取り付けた先進的なレーシングカー。だったものの、時間と予算の制約から、FRPバスタブをHondaのS600のフレームに載せて、FRPカウルを被せるスタイルに変更して実現した、というクルマです。
デザイナーの林青年としては大いに不本意だった事が想像出来ますが、S600にFRPバスタブ、カウルを載せて本格的なレーシングカーが出来上がるパッケージが好評だったのと、戦闘力も有って、結果的に10台以上が生産されたそうです。

イメージ 1



2015年の復刻マクランサは、7月15日の「童夢の終わりと始まり」パーティでの展示という目的を達成したのちに、林さんの子供時代からのお友達の山中さんがクラシックカーレースで実戦投入する予定なので、FRPバスタブだけでは安全性の面で心細いという事から、バスタブを囲うようなパイプフレームを製作する事になりました。

カウルは現存する1台のマクランサから型取りするのかなぁ、なんて想像していましたが、やっぱり林さんがやる事は桁違いで、
仝渋犬垢襯泪ランサを3Dスキャンでデータ化

⇔咾気鶸峠い里發函▲如璽申だ

データをもとにメイサンの八木氏の手によりマスターモデル製作

ぅ侫ールドエフにてメス型製作&製品成型

という壮大なプロジェクトに。
そんなプロジェクトでフヂエンが担当するのは、

・FRPバスタブ製作
・パイプフレーム製作
・車両組み立て

を取り組みます。

コレはベースとなるS600。

イメージ 2



次回以降、実際の製作をレポートしますね。
お楽しみに。


フヂイ エンヂニアリング
http://fujii-engineering.com

ルーチェのレストア 8月29日

$
0
0

イメージ 1


内装屋さんから返ってきました。
レザートップもばっちり。
1950年代から自動車内装の職人やってる爺ちゃん、さすが素晴らしい出来栄えです。
心配していた後継者も出来たみたいで、安心しました。

さて、ガンガン組み付けるぞ!
と着手しましたが、そう簡単じゃありません。
ブレーキのシール類は、純正部品はほぼ手に入らないので、部品屋さんに無理言って近いサイズのモノを持って来て貰って、ひとつひとつ組み付けてみてフィッティングを確認しながら合うものを探します。

イメージ 2



フロントキャリパーは何とかなりそう。
マスターシリンダーはシールメーカーに送って、合うものを探してもらっています。
ありがたや。


ドア周りの組み付け。
ここでもまた、樹脂部品が軒並みダメになっているので、代替品を作りながら進めています。

イメージ 3




時間は掛かりますが、ここまで来たら妥協なく進めて行きます。


フヂイ エンヂニアリング
http://fujii-engineering.com

鈴鹿クラブマン 第5戦 優勝!

$
0
0

20150913clubmanRd5 keita win
こんにちは。
目下2連勝中だったフヂエンレーシングの啓太でしたが、今回の第5戦、かなり激しい肉弾戦を制して3連勝を達成しました。
過去2レースはぶっちぎりで映像的に面白くなかったのですが、このレースはなかなか見ごたえあります。

いつも大人しくて、殆どの場合攻撃的な感情を表に出さない啓太ですが、このレースでは見た事のない一面を見せてくれました。
なかなかのファイターです。

ご覧ください。


20150913clubmanRd5 keita win


フヂイ エンヂニアリング
http://fujii-engineering.com/

ルーチェのレストア 9月29日

$
0
0
レストアとは言うものの部品が無かったり使えない事が多くて作りモノばかりで、作業は楽しいのですが、やたら時間が掛かって進まないのが悩みな今日この頃です。

現在、ブレーキの作業を進めていますが、ルーチェの場合、ほぼ全てのゴムパッキン類が入手出来ないので、パッキンの寸法を測って部品屋さんに依頼。フロントのキャリパーは2種類のパッキンキットを組み合わせる事でクリア出来そうですが、マスターシリンダーは入手できない状況なので他車種流用になりそうです。

今、流用の為のアダプター作っていますので、出来上がったらアップしますね。

ここのところ進めていたのはドアの内張り。
内張りの中の板が劣化してヘロヘロになっていたので、合板で再生して、ボロボロになっているスポンジも新品に入れ替えてアウタースキンを貼り直し。

イメージ 1





合板を切り出して、取り付け穴を調整。

イメージ 2





新品のスポンジを貼り付け。

イメージ 3





アウタースキンをキレイに貼る!

イメージ 4





仮付け。いい感じ!!

イメージ 5





ドアのリンク部品も相手側の樹脂がボロボロになっていたので、削り出しで代替え品を製作しました。

イメージ 6





フヂイ エンヂニアリング
http://fujii-engineering.com

ルーチェのレストア 10月2日

$
0
0
ブレーキのマスターシリンダーのオーバーホールキットが探してみましたが適合品が見つからなかったので、他車種流用で行くことにしました。

シリンダー内径が合致するモノを散々探して、結果、FD3Sのマスターシリンダーで行くことにしました。
トヨタや日産でもいいかな、と思ったのですが、せっかくだからマツダで。

マスターバックへの取り付けボルトのピッチが合わないのと、ロッド長が長いので、スペーサー兼アダプターを作成しました。

アルミの無垢材から削り出してみようと思ったのですが、適当な材料の在庫が無かったので、アルミを鋳造して作成しました。
いわゆるロストワックス法という鋳造方法です。
この方法なら、アルミの鋳造品が自在に作る事ができます。旧車のレストアの場合、インテークマニホールドとかも作れますよ。

イメージ 1




車両に取り付けしたら、ブレーキパイプを新規に作成します。

イメージ 2



部品が付くとエンジンルームも雰囲気出てきますね。
引き続き頑張ります!


フヂイ エンヂニアリング
http://fujii-engineering.com

2015年 鈴鹿クラブマンシリーズチャンピオン獲得!!

$
0
0
おかげさまで、2015鈴鹿クラブマン クラブマンスポーツクラスのチャンピオン獲りました!
これまで応援して下さった皆様に感謝、感謝です。
イメージ 1


今日のレースのレポートを少々。
啓太には、表彰台乗ればチャンピオン確定だよ、と無理しないようにアドバイスしていたのですが、まだまだ若い啓太は競技者としてのエネルギーが強くて、予選では「ポールポジション」に拘り過ぎて攻めすぎて入口オーバー、出口アンダーという「やっちまった」状態で2位。
ポールの中里選手とは0.037秒差と非常に僅差では有りましたが、ここにきて啓太が自身を制御しきれていない事態に陥った事に、僕としてはタイム差以上に大きな差を感じた結果でした。
僕のマネージメントが行き届いていなかった。
で、予選の大反省を元にミーティングを行い、技術的な事よりも精神的な部分を主に話し合い、他には決勝にやるべき事、レースシミュレーションを軽くして、決勝に挑みました。
フヂエンのVITAのサスペンションセッティングは、もうちょっと路面温度が低い状態を狙っていたので、今日の路面温度は高過ぎてレース後半でタイヤのタレが心配でした。
イメージ 2


が、僕の心配をよそに、スタートを決めてトップで1コーナーに飛び込んだ啓太は、1周目で後続を1秒以上引き離してスリップが効かない距離を得て安定飛行に入ったらタイヤを温存しつつ後続との距離をコントロールして、レース後半には2位争いが激しくなった間にさらに引き離し、一度もトップを譲る事無くゴール。
イメージ 3


2015シリーズチャンピオンを獲得しました。

僕はもともと、若手ドライバーを育成してステップアップさせようなんて考えは毛頭ありませんが、数年前に出会ったころの啓太は「走りたい気持ちと自分の速さを認めて欲しい気持ちが異常に強い荒削りな若造」だったのが、色々な経験を経て状況を把握してコントロールできつつあるように成長してきたのは、VITAをやってみて良かったかもなぁ、と感じています。
レースなんて最低だし、やらずに済んだらよっぽどシアワセだと割とまだ本気で思っていますが、このスポーツを通じて人と人が出会って、影響を受けあって、なんだかんだありながら成長しているところを見ると、そんなに悪くないのかもなぁ。
というワケで、今から啓太のアドバイザー&後援会長の川島さん主催のチャンピオン獲得記念パーティに行って参ります。
いただきま~す!!

フヂイ エンヂニアリング

ルーチェのレストア 11月11日

$
0
0
季節が変わってもうすぐ冬ですね。

ルーチェのレストア、ちょっとずつ進んでいます。

ブレーキとステアリング周りは完了。
今はハーネスの再生に取り掛かりました。
配線図面がないので現物のハーネスを治具取りして、これを配線図と寸法図の代わりにします。
アナログだけど確実な方法。

イメージ 1



ルーチェの場合、大きく3つにハーネスが分割されているので、3つの治具を製作します。
ルーチェのシンプルな電装でも結構手間の掛かる作業です。
コツコツ進めるのみです。

イメージ 2




フヂイ エンヂニアリング

http://fujii-engineering.com

「レーシングスピリット」に取り上げて頂きました。

$
0
0
遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。
今年も宜しくお願い致します。

地元鈴鹿のケーブルネットワークの「レーシングスピリット」という番組で「フヂイ エンヂニアリング」を特集して頂きました。
鈴鹿&四日市界隈の皆さまには先駆けて視聴いただいて、いろんな方々から嬉しいご感想を頂いております。

放送エリア外で「レーシングスピリット」をご覧になれなかった皆さま、お待たせしました。
じもテレに公開されました。
お時間あるときにぜひご覧ください。
下記URLからご覧になれます。

僕は自分の事を客観的に語れないので、なんとも言えませんが、以前からフヂエンを知っている方々の感想を聞くと、
「フヂエンの雰囲気が凄くいい感じで伝わってくる。」とか
「そうそう、フヂエンってこうだよね!」というお言葉を頂きましたので、はい、おおよそこんな感じで仕事しております。
今年はさらに、加速度を増して宇宙まで飛んでいく勢いで頑張りますので、皆さま宜しくお願い致します。

フヂイ エンヂニアリングのサイトをリニューアルしました。

$
0
0
これから始まる大きな挑戦に向けて、フヂエンのサイトをリニューアルしました。

基本的に、クルマ大好きな変態、な点は変わりありませんが、今までより遥かに高度な技術的挑戦を進めていきます。
きっと、その挑戦で得られた技術は、お客様のクルマのメンテナンスにもたくさんフィードバックできると思いますので、これからのフヂエンもよろしくお願いいたします。

http://fujii-engineering.com/index.html

クルマ作りの前に工場作り!

$
0
0
この度、フヂイ エンヂニアリングは童夢創業者の林みのる氏の監督指揮のもと、ロードゴーイングスポーツカーの製作に取り組むことになりました。
僕の10年来の夢のロードゴーイングカーの製作です!!これほど心躍るプロジェクトは他にありませんよ!
ですが、公道を走る自動車ですから、安全性について一切の妥協は許されませんし、大師匠の林みのる氏の監督指揮によるスポーツカーですから、中途半端なものづくりのレベルでは許されません。

このスポーツカー作りはフヂエンにとって大幅な技術力の底上げが必要です。ですがこれほど技術力の底上げが出来るチャンスはありません。僕を筆頭に社員スタッフ一丸になって取り組む所存です!

早速、クルマ作りの準備開始で、まずは工場作り。
自動車のエクステリア製作の必須アイテム、レイアウトマシンの設置工事が始まりました。
工場の北側の一画をモデリングルームとしてレイアウトマシンを設置します。

イメージ 1

また、動線が入り組んでいて作業効率の悪い部分があったので、レイアウトをやり直して、合理的に作業できる工場に生まれ変わります。


イメージ 2



まだまだやる事いっぱいで大変ですが、この状況を楽しみつつ、頑張ります。
このブログで逐一お知らせしていきますので、お楽しみにしてください。

フヂイ エンヂニアリング
http://fujii-engineering.com/

スポーツカー製作プロジェクト始動!!

$
0
0
こんにちは。
フヂイ エンヂニアリングの藤井です。

工場作りは進捗40%ですが、作業スペースは出来てきたので、作業に着手しました。
いよいよスポーツカー製作プロジェクト(車両名は未定)始動です!

まずは、このJAF-F4の元チャンピオンマシンのバラシ作業です。
今回製作する車両は街を走るロードゴーイングカーですが、なんとシングルシーター!なので、このフォーミュラカーのカーボンモノコックを流用します。


イメージ 1



とはいえ、フォーミュラカーのカーボンモノコックはそのままではロードゴーイングカーとして使うのは乗り降りが難しかったりするので、加工・補強を駆使して生まれ変わります。
また、この車両の最大のテーマは「安全性」です。
カーボンファイバーやその他先端素材を駆使して「軽くて安全」なクルマになります。

イメージ 2



バラシ作業が終わったらレイアウト検討用のダミーモノコックの製作です。
ダミーモノコックが出来上がったらデザイナー林みのる氏とデザインアップルの西田氏の立会いの上、開口部の寸法や、ロールバーの角度等を検討して、それを3Dモデル化して、そこからさらにCADで部品図面作成、という工程に進みます。

次回はダミーモノコックの製作の様子をレポートします。
ご期待ください。


フヂイ エンヂニアリング
http://fujii-engineering.com

ランチア フルヴィアのオーバーホール

$
0
0
フヂエンは、クルマ作りが本業ですが、物作りが得意なので、部品が入手が難しくなってきたクラシックカーのお客様の駆け込み寺としても頑張っています。

今日、紹介するのは、1973年式ランチア フルヴィア。ザガートデザインの美しいスタイリングのクルマです。
狭角V4のエンジンを縦置きでフロントドライブ、つまりFF。
まだ横置きトランスミッションのレイアウトが確立する前のクルマなので、なかなか挑戦的なレイアウトです。

イメージ 1


イメージ 2



今回は、エンジンとミッションのオーバーホールを行いました。
(「今回は」と言ってもバラしてから完成まで1年越しの作業になりました。)

イメージ 3

これが狭角V4。
変わってるでしょ?
ピストントップも斜めカットで、見た事ないカタチしています。
イタリア人は面白い事考えるなぁ。

オーナーさんが出来る限りの資料をご用意くださったので、かなり助かったのですが、それでも独特な設計ゆえに組んだ後で、「資料通りに組むとちょっとマズイぞ。」みたいな事が発覚したりして、ミッションは2回、エンジンは3回、バラしと組み立てを繰り返しました。(汗)
おかげさまで、今ではフルヴィアエンジンのマスターです。(笑)

イメージ 4



エンジンはかなり良くなりました。
バルブタイミングを僕の考えで取り直したのが上手く行ったみたいです。
ミッションはまだシフトフィールが良くないところもあったりして、まだ対策をしないといけない様子。

クラシックカーは、本調子に持っていくのは本当に大変。手間も時間もお金も掛かります。本当に余裕のある人にだけ許される優雅な遊びです。
僕もいつか240Zが欲しいのですが、まだまだそんな身分じゃないので、遠い夢ですねぇ。


フヂイ エンヂニアリング
http://fujii-engineering.com/

自動運転車とモーターレーシング

$
0
0
自動運転車のニュースを目にすることが増えてきましたね。
いよいよ夢の自動運転車がもうすぐそこまで。ワクワク。


このgoogle社製自動運転車(プロトタイプ)なんて、もはやハンドルもアクセルもブレーキも付いてないんだとか。
ちょっと怖いですが、これからそういうクルマが増えるのかもしれません。

僕はドライビングが大好きです。青春は、全てドライビングに注ぎました。寝ても覚めても「俺は運転上手くなりたい!」そればっかり。勢い余ってフォーミュラカーのレースに挑戦したりもしました。
そんな僕ですが、街中の運転は億劫です。
法定速度+10キロ程度で流れる交通の中で、安全に注意して、眠気を遠ざけつつ目的地まで走る、これは僕にとって苦痛です。
できればだれかに運転してもらいたい。
移動中に運転しなくて済めば、事務仕事を処理できるし、買うだけ買って読んでない本を読み進められるかもしれない。
もし日本中のビジネスマンで自動車で通勤している時間を仕事の処理に活用出来たら、ものすごい生産性の向上ですよ。マズゾエ何某じゃありませんが、「走る事務室」として電話したり、メールしたり、資料を調べたり。朝夕の渋滞で浪費してきた日本人の働く時間を取り戻せます。
自動運転車には凄く期待しています。

さらに、日本が抱える課題のひとつ、「高齢化」への対応としても自動運転車は大きな助けになると思います。
天気が良い日には、自転車通勤で日ごろの運動不足を解消すべく努力しておる僕ですが、
そんな自転車通勤の途中で何回、老人の方が運転する車に轢かれそうになったか。(滝汗)
完全に気付いているだろう、アイコンタクトしたし、顔はこっち向いてるし、大丈夫かな、と思いつつ交差点に差し掛かると、こちら自転車に全く気付かず進入してきて、
「あぶねぇ!!クソ●●ィ!殺す気かぁ!!!」
が何回も。
ああゆうご老人は交通加害者になる前に免許返納すべきです。いや、取り上げろ!!
ですが、ご老人の皆さまから「移動の自由」は奪う訳にいきません。

自動運転車があれば、運転に自信が無くなったおじいさん、おばあさんも孫に会いに気軽に出掛けられます。
旅行にだって行けるし、より質の高い老後を送る事が出来るでしょう。


そんなこんな理由から、僕は「とっとと自動運転の社会実験やって法整備して導入しちゃおうよ」と思っていますが、日本の社会はそんなドラスティックに物事進みません。

自動運転テストコースをつくば市に 経産省方針、16年度中


だそうです。
おそらく経産省とか、国交省のお役人さまは、
「公道テストを許可して、事故でも起きたらどうするんだ!責任取らさせられるやんけ!ガクブル」
という理由から、
「テストコース造って、そこで試験すれば良いよね」
という事になったのだと推測させていただきました。

もう残念過ぎて言葉ありません。
誰もリスクを取らない社会に進歩はありません。

そもそも、自動運転と言っても、試験中はシステムの誤作動や故障に備えて、プロのテストドライバーが運転席に座って備えれば良いじゃないですか。
事故したら運転席に座っている人の責任。

しかも34億円を使って造るテストコースで、日本中の道を全て再現できる訳がありません。
繁華街の一方通行、右から左から合流してくる首都高、田んぼの中の田舎道、急峻な峠道などなど。

次世代の自動車メーカーの主戦場はEVと自動運転車だと予測しますが、
お上がこれでは、日本メーカーの苦戦が予想されます。




こんなニュースも入ってきました。
どうもGoogleは自動運転車の提携先として日本メーカーを狙っていたそうですが、
日本メーカーは、Googleと提携する事で、次世代自動車のコア技術をGoogleに独占される事を警戒して、組まなかったのだとか。
僕もそう思います。
まだまだ開発の余地だらけの自動運転技術の領域は、いろんなメーカーが独自に研究して、その中で淘汰されて生き残った技術を標準化すれば良いと思います。
今の段階で、変に「選択と集中」すると間違いが正されないまま進むリスクがあります。
今は多様なアイデアを出し合って競争する時期です。
ダメなモノは淘汰されます。

で、GoogleがFIATと提携。
このニュースについてコメンテーターが、いつもの「バスに乗り遅れるな」論で、
「せっかく日本メーカーはGoogleと組むチャンスが有ったのに、逃した。」
みたいな事を仰っていましたが、僕は全く逆で、
「Google、やっちまったね」
と思いました。
FIATもクライスラーも世界的な大手メーカーですが、量産車の品質は、日本車に遠く及びません。
ウチのお客様には、
「新車保証があるウチは乗るのもアリだけど、保証が切れた瞬間から安全ピン抜いた手榴弾みたいなモノですよ。それでも良ければお乗りください。カッコ良いクルマは確かに多いですし。」
とお話しております。
なので、どんなにGoogleが高度に安全な自動運転システムを開発しても、車体がアレですから、それほどシェア拡大する事は無いでしょう。
ここはやはり日本車の出番です。

ぜひ日本メーカーには、自動運転車の分野でも頑張って欲しいです。
期待しております。

で、モーターレーシングの話は?
また次回にします。

フヂイ エンヂニアリング

自動運転車とモーターレーシング その2

$
0
0
自動運転車の話の続きです。

昨年になりますが、アウディがサーキットをタイムアタックできる自動運転車を発表しました。

自動運転vs人間、アウディRS7でサーキット対決の結果は?

http://diamond.jp/articles/-/74889

これはもう衝撃的です。
とうとうこの時が来てしまったか。
サーキットという聖域まで自動運転車に侵食して欲しくなかった。
そう思ったモータースポーツファンの方も多くおられた事でしょう。

ウチの啓太なんて、
「どうせコンピュータのほうが僕よりも速いんですよね・・・。」
って早速ダークサイドに落ち込んでいました。

僕も最初は「ヤヴァイ!」そう思いました。
けれどもけれども、よ~く考えてみましょうよ。
例えば、こんな話。
チェスの王者とか、将棋の名人がスパコンと対決してるのがたまにニュースになりますよね。
あれって、最近はちょっと人類は分が悪いみたいですが、勝ったり負けたりの繰り返しで、まだまだ人類の頭脳も捨てたもんじゃない。
しかも、チェスや将棋って、一手一手の間に時間制限があるみたいですが、それなりに演算に費やす時間は確保されています。ルールもしっかり決まっていて、コマの進路も決まりの中でしか動けない。
しかし、レースとなるとどうでしょう?
30台のレーシングカーがシグナルグリーンと同時に少しでも出し抜こうとカオス状態で1コーナーに飛び込んで行きます。
この様な状況を分析して次に起こるアクションを予測、リスク計算してアウトプット、を極めて短時間に繰り返さないといけません。
この処理はまだコンピュータには荷が重い。
さらに、レースが進行するにしたがって、路面にオイル出てきたとか、タイヤがタレてきたとか、アライメントが狂ってきたとか、ギヤの入りが渋いとか、どんどん状況は変化していきます。
しかもその状況の変化は、センサーの類で定量的に評価するのが極めて難しい。
音とか、振動とか、ドライバーは知らないウチに様々なセンサーを駆使して変化に対応しています。
(たまに変化に気付かずにぶっ壊れるまで走るドライバーもいますが・・・)

けっこうレーシングドライバーって凄いことをやってるんですよ。

そんな理由から、今の自動運転の技術&コンピュータの演算能力じゃあレースは無理無理、人間ナメンナヨって思っています。
20年先ならあり得ますけど、10年は無理じゃないかなぁ。
しばらくは、世界最高の技術を持ったレーシングドライバーが競い合うレースを楽しめるハズです。

Formula eと同時開催される(予定)の自動運転車レース、どの程度出来るのか?
見せて貰いましょうよ。


今秋開幕の AI 自動運転カーレース『ロボレース』用マシン公開。映画『オブリビオン』などのヴィークルデザイナーが製作



さらに付け加えると、
公道に自動運転車が普及すればするほど、公道で人間が運転する事を制限する方向に社会が進むはずです。
レースと違って、公道上で人間が運転する事は社会にとって不規則に発生するリスクだからです。
そう仮定すると、サーキット場というのは、自動車という倍力装置の能力を心置きなく発露できる、極めて限られた天国みたいな場所になります。
1馬力に満たない人間にとって200馬力、300馬力の機械を支配して操るのは、とんでもない麻薬的な魅力があります。一度味わったらやめられません。
そう考えると、まだまだアマチュアモーターレーシングも未来が有ります。
僕はそんな風に楽観的に捉えています。

と、書いたうえで僕は、
「F1ドライバーよりも速い自動運転のレーシングカーを作ってみたい」
とか考えてたりもします。(笑)


フヂイ エンヂニアリング

新加入メカニックのお知らせ

$
0
0
こんばんは、
フヂイ エンヂニアリングの藤井です。

6月1日から、新たに敏腕メカニックがフヂエンに加わりました。
イメージ 1

奥村 康史(おくむら やすふみ)君、35歳、奥さんと長男、次男の4人家族。
彼とはフヂエン創業前からの付き合いでして、たしか1999年とか2000年あたりだったと思うのですが、
僕がレースやるために三重に帰ってきて、カー用品店のモンテカルロ四日市店で働いていた頃、アルバイトでやってきたのが彼、奥村(当時19歳)でした。
当時、四日市工業高校の自動車課に通って整備士免許取得を目指していて、メカ仕事に対してすごく意欲的で、「もっと本格的なクルマいじりがやりたい!やらせてほしい!」といつも言っていたのを覚えています。
とは言え、カー用品店のピットは、カーナビ取付とか車高調取付程度の作業しかありませんから、いつも物足りなさそうでした。
その後、整備士免許を取得して街の自動車整備工場に就職して、その工場はかなりレベルの高い工場だったのでメキメキと実力を付けてきました。
2006年にフヂエンを創業する際には、彼も一緒にやる検討もあったのですが、何せ当時のフヂエンは経営基盤も何もなかったので、なかなか従業員の給料を用意出来る自信も無く(奥村も不安だったろうし)、合流は叶わず、10年掛かりました。
その間に、フヂエン初期のお客さんの紹介で、後の奥さまとなる女性と出会ったり、という物語もありましたね。
(だから、奥村は僕に一生足を向けて寝られないハズだ!!)

10年かけて、お互いに技術を磨いて、いい仕事を出来る環境を構築できて、やっと一緒に働く事になったなぁ、という感じです。

とにかく、付き合いが長いので、僕の無理難題を数々クリアしてきた逸材です。
ハチロクをぶった切ってミッドシップにしたり、サンダーと半自動溶接機だけでパイプフレーム作ったり、僕の無茶に付き合って残った戦士のひとりです。
通常の修理仕事でも、原因を見付けるまで追求し続ける頑固かつ優秀なメカニックです。

彼の加入によって、フヂエンの整備部門は大幅にパワーアップします。
長期入庫(汗)は減るハズ。
今までは納期未定でもOKな趣味クルマ専門工場みたいな感じでしたが、これからはバシバシ回転上げて整備しますので、街乗り用のお車でも安心してお預けください。

今後は、整備関係は全て奥村に任せますので、どんどん彼に難しいボール投げてやってください。
僕とはかなりタイプの違うオトコですが、「何とかする!」という部分ではほぼ同じです。
ご期待ください。

尚、彼の加入に合わせて、フヂエンの定休日を変更する事にしました。
今までは、

・毎週月曜日&第2・第4日曜日&祝日
でしたが、

・毎週日曜日&第2・第4月曜日&祝日
に変更します。
ご不便をおかけするかもしれませんが、何卒宜しくお願い致します。


フヂイ エンヂニアリング




3Dプリンター

$
0
0
あると便利だよ、と聞いたので、今回のSuper Sports K4 Project でも出番多いだろうなと思い導入した3Dプリンター。

値段はピンキリで、500万円のハイエンドモデルから、自作キットで10万円みたいなのまで。
経験が無いのでスペックシートの何を見て選べば良いのかわからなかったので、フヂエンの週末エンジニア(平日は某自動車部品サプライヤーでエンジニア)のMark君にお任せしてシステムを組んでもらいました。


イメージ 1



これは確かにすごい。
CADで描いた図面が数時間後にはカタチになっている。
感動モノです。

しかも、精度も悪く無い。
100mmの立方体をテストプリントすると誤差はプラス0.2mm。
機械部品としてはちょっと厳しいですが、成形品としては悪く無いです。
CFRPのマスターとか活用の範囲は広そうです。

で、3Dプリンターの可能性に魅せられた僕は、やっぱりというかすっかりハマりました。
僕が欲しいのは「速くて、デカイ」ヤツ。デカくないと自動車作りの場面で活躍できません。
さらに、3Dプリンターは「Rapid prototyping」とも呼ばれていまして、試作工期が画期的に短期化できるという意味ですが、一旦このプリンターに慣れると人間の欲深さは底なしで、
「もっと速く!」となっちゃうわけです。
一般に流通している平均的なモデルのプリント最高速は80mm/sですが、複雑な形状をこの速度でやると、ステッピングモーターが脱調したり、タイミングベルトがコマ飛びしたりします。
失敗する度に設定を変更したり、機械のアライメントチェックしたり、やる事はレーシングカーのセットアップと似ています。

でも、速度を上げるとどうしても上手くいかない。
おびただしい数の失敗作たち。

イメージ 2



こんだけ失敗作が出ると、ちょっと心折れそうになりましたが、意地になって続ける事数日、機械設計をやっているフヂエンレーシングのメンバーのアドバイスでプリンターのテーブルの重量から来る慣性力が問題の原因じゃないか?という事に気付いて、プリンターのテーブルをカーボンで作り替えてみたら、めっちゃ改善。
速くなった!!
設定でもプログラムでも無くて、原因はハードウェアでした。

イメージ 3




で、すったもんだをやっているウチに3Dプリンターの作動理論がほぼ理解出来たので、たぶんデカくて速いヤツを設計できます。
しかも、3DプリンターってNC加工機の基礎みたいな構成なので、この作動原理の応用で、カーボンのトリミング用のNC加工機とか作れそうです。
面白いですよね。

フヂイ エンヂニアリング
http://fujii-engineering.com

エリーゼのオリジナルボディ製作

$
0
0
最近のフヂエンは、スポーツカー造りまっしぐらですが、
実は他の業務も並行して進めています。
昨年から、のんびり(もっと早くやらなきゃいけないのだけど)進行しているエリーゼのオリジナルデザインのボディ製作もそうです。
これって、フヂエンがカウルキット造って売ろう、てなビジネスモデルじゃなくて、

世界に1台だけのオリジナルボディのエリーゼが欲しい!

というオーナー様の希望を叶える為に造る、というめちゃくちゃ贅沢なプロジェクトです。
イタリアではピニンファリーナやザガートとかのカロッツェリア企業が、そういう贅沢な自動車造りをやっていますよね。フヂエンもそういう事をやってみよう!という試みです。

とは言え、スポーツカーの性能の80%はデザインだと、僕は思っています。
V12エンジンだとか、1000馬力だとか、シームレスギヤシフトであるとか、スポーツカーは技術要素山盛りである事も楽しみですけど、不細工だと誰も欲しくないですよね。
もちろん、スポーツカーの基本性能はしっかりしていないと、ダメですけどね。
で、スポーツカーはやっぱりデザインで決まる。
美しくないとやだ。
乗りたくない。
触りたくない。

でも、美しさの基準は人それぞれ。
若いころは、美しさには黄金律があって、誰もが納得できる美しいデザインがあるはずだ!って思っていました。
だから、
「あんなカッコ悪いクルマ、なんで買う人がいるんだろう?」とか、キワドイ発言を堂々としていましたが、年齢を重ねるにしたがって、いろんなクルマのアプローチの様々な美しさに気付けるようになってきて、
「人それぞれだからね。」
と思えるようになってきました。
でも、デザインを手抜きしているクルマは不細工です。
僕の好みじゃないデザインのクルマでも、徹底的にデザインされているクルマは、じっくり見ていると、
「あ~、そういう事か!でも好みじゃ無いけど」とデザイナーさんの意図とかが見えてきます。
でも、ちゃんとデザインしていない手抜きクルマは、もうどうしようもないです。
日本車ではあまり見かけません(あるけど)。中国の街中ではよく見かけます。


で、本題に戻ります。
フヂエンが試みる、カロッツェリア事業第一弾、エリーゼのオリジナルデザイン。
僕はエンジニアで、デザイナーではありません。
でも、エンジニアとして考えるデザインのイメージは持っているので、それをポンチ絵にしてから、
大学でカーデザインを学んで、これから本格的なカーデザイナー目指している若者、健斗に説明して、会話して、彼にスケッチおこしてもらいます。
さすが絵が上手いね。

イメージ 1

スケッチは、手書き半分、フォトショ半分てところでしょうか。
これはフォトショで色づけしているところ。

イメージ 2

デザイナーが絵を描くと、どうしても平べったくてチョッパールーフになります。
「健斗ぉ!!エリーゼがこんなフロントガラス傾斜して小さい訳ね~だろう!」
「ノーズもこんなに長くねぇし!」
「え、あ、すみません!」
というやりとりを繰り返しても、平べったい絵を描いてくるので、僕は諦めて脳内補正かけて見ています。(笑)
イメージ 3

後ろ斜め45度から。
シングルテールで、ダッグテールを排して、絞り込んだデザインを考えています。
トランクスペースもある程度は確保しなきゃいけませんから、どれくらい絞るか、悩ましいところです。
あと、日本のナンバープレートの縦横比は、デザインの邪魔をするちょうど最悪な形状なので、ナンバープレートを入れた際に興ざめにならないように、描き込んで検討します。

イメージ 4
美しくなりそう。
と思っています。

これからさらにディティールを固めていって、3Dモデルデータ化して、実際の製作に移行します。
ぜひお楽しみにしてください。

フヂイ エンヂニアリング


Viewing all 69 articles
Browse latest View live